大阪の1980年代ライブハウス

東京のアマチュアミュージシャンのライブ、、時々出かけて観るのですが「それではリピーター出来ないな」と感じるステージがほとんどです。歌唱や演奏技術を披露する、キャラにやたら力を入れる、演劇の舞台のような事をやる、みんな大真面目に訴えかけようとする、でもお客さんは馴染めません、、、。ステージと客の間に見えない壁があるのです。この壁を取っ払ってからでないと何をやっても客は冷ややかに観覧しているだけです。メンバーはみんな感動的なステージを披露すれば反応してくれると信じてライブを繰り返しますが、残念ながら何も変わりません。

が、大阪のアマチュアミュージシャンは当時から「見えない壁」の事を分かっていました。ヘビメタもフォークもポップスもR&Bも共通してステージで行っていたことがあります。それはまずは「見えない壁」を取っ払う作業です。

例えばヘビメタバンドがステージに現れます。突然MCから始まって気づけば客と絡みながら笑いを取っているのです。自分たちが何者かを最初に全部さらけ出しているのです。そしてやっと演奏が始まります。結果ホールは大盛り上がりです。「笑いの土壌があるからできる事だ」と思うかもしれませんが決してそうではないと思います。人の心理をよく分かっていたのだと思います。